実は案外メリットがあります
本来確定申告をしなければならないのに、しない人が非常に多いのがナイトワークの特徴です。
「正直に収入を申告することで税金が増える」「せっかくしんどい思いをして働いた給料を国に持って行かれる」といったイメージを持っているかもしれません。
実は「払った税金を取り返せるのが確定申告だよ」と言われたらどう思いますか?
自分もやってみようと思いますよね?
確定申告は、公平に税金を徴収するための制度ですが、きちんと申告した方が、得られるメリットが大きいのです。
今まで確定申告をしたことがなかったという人は、これを機会に、考え直してみてもいいかもしれません。
確定申告するとお金が返ってくる?
確定申告というと「税金を取られる」というイメージがあるかもしれませんが、実は確定申告の英語訳は「Tax Return」です。
税金をリターンする、つまり払い過ぎていた税金を取り返すのが確定申告の本来の役割です。
キャバ嬢やホステスの場合、お店から10%天引きされてお給料をもらっていますよね?
実は確定申告をするとこれを取り返せるのです。
住民税や健康保険が安くなる?
日本では、「累進課税制度」といって、収入の多い人ほど高い税金を課す制度になっています。
ですので、収入が低ければ、税金や保険料の金額も下がります。
キャバ嬢やホステスのお仕事で、高い報酬を得ている場合、「たくさん稼いでいるから税金もがっぽり取られるのでは…」と心配する人も少なくありません。
しかし水商売の仕事は、収入も多い代わり、出ていくお金も多いです。仕事のために使ったお金は「経費」として申請すれば、その分を差し引いた金額が実収入とされます。
キャバ嬢・ホステスが経費として申請出来るのは、 例えば衣装代、メイク(化粧品大)、ヘアメイクなどの費用、送迎費、お客様へのプレゼント、飲食代、携帯電話代などなどたくさんあります。仕事のために必要なものは、すべて必要経費として申請出来ます。
かかった費用は、面倒でもその都度領収書を貰い、取っておくクセをつけましょう。
給与として店から受け取った金額から、必要経費を差し引いた分が、あなたの所得となります。
そしてその所得額に応じて、国民保険料や住民税の額が算出されます。年収が1000万円を超えるような売れっ子キャバ嬢は別として、一般的な収入のキャバ嬢なら、確定申告をした方が得られるメリットは大きいかもしれません。
申告して堂々と稼ぐ方がプラス?
マイナンバーが導入されたからと言って、水商売の仕事にすぐ影響が及ぶことはありません。ただ、「所得をごまかしにくくなる」のは確かなようです。
きちんと所得を申告しておけば、マイナンバーによってマイナスの影響を受けることはまずないと言っていいでしょう。「納税」という国民の義務を果たして、堂々と稼いでください。
しかも大半のキャバ嬢はお店に天引きされた10%を取り返せるのですから、やるしかありません。
銀座の高級クラブでは、働く女性は「個人事業主」という位置づけが明確ですので、大半の女性が確定申告をしています。コロナ禍でお店が休業となってしまった際にも「持続化給付金」などを申請して、稼ぎがなくなった穴埋めができている例が多数あります。