通りにくいのは確かです
どんな仕事をするにも、まず住居が必要になります。賃貸物件の場合、最初に不動産会社の「審査」があります。その審査を通過しなければ、自分の住みたい住居に住むことは出来ません。この審査をクリアしやすい職業と、しにくい職業とがあります。ナイトワークは、審査で引っかかることが多い職業と言えます。
今日はこの理由について考えてみます。
問題は収入の安定性
あなたが入りたい物件を所有している大家さんの気持ちになって考えてみましょう。
大家さんは、家賃収入を得て生活しています。となると、どういう人に入居して欲しいか?と言えば、「毎月必ず家賃を納めてくれる人」です。つまり、収入が安定している職業の人です。
会社勤めのサラリーマンは、ダントツで賃貸物件の審査に通りやすいです。収入が安定していることに加え、「ちゃんとしている人だろう」という、暗黙の了解を得られるからです。
その点、ナイトワークは固定給でないことが多いため、収入が不安定と見なされがちです。調子のいいときにはたくさん稼いでも、実入りの悪いときには収入が少なくなってしまうからです。
「ひとつの場所に長く勤める」という印象が薄いのも、ナイトワークが不安定と見なされる理由のひとつかもしれません。審査に通る通らないは、こういう、なんとなくの印象で決まってしまうことも多いのです。
銀座の高級クラブのホステスなどは、比較的信用が得やすい傾向がありますが、入居できる物件がある程度限られてくるのは同じです。
トラブル回避も理由
もう一つ、賃貸の大家さんが気にするポイントは、「他の住人とトラブルを起こさず住んでくれるか」という点です。
何かトラブルが起きれば、その解決の責任は大家さんにかかってきます。出来るだけクレームやトラブルが少ない方がいい、と思うのは、人間の自然な感情です。
ナイトワークの場合、夜遅くに帰宅する、深夜に生活音を立てる、といったトラブルを危惧されるケースも多いようです。
物件を借りたいと思っているあなたが、音には十分気をつける人だったとしても、大家さんからすれば、個別の事情は見ずに「出来るだけトラブルの可能性を低くしたい」という心理がはたらいて、「ナイトワーク」というだけで審査をはねられてしまうかもしれません。
「前に住んでいたナイトワークの人がトラブルメーカーだったから」という理由で、お断りを掲げているケースもありました。前の住人と、新しく入ろうとしている人とはまったく別人格なので、理不尽なようですが、残念ながら、こうした実態があるのも事実です。